今年上半期に読み始めたマンガ(1):「アンデッドアンラック」「ボーイズ・ラン・ザ・ライオット」「スキップとローファー」「君のことが大大大大大好きな100人の彼女」

Posted at 20/07/19

もう7月になってしまったが、今年の上半期に新規に読み始め、単行本を継続的に買った(買う予定の)マンガを一通りまとめておこうと思う。全部で16作品あるので、4作品ずつ4回に分けて紹介していきたい。
「アンデッド・アンラック」。少年ジャンプ連載、2巻まで出てる。これは読み切りの時にすごく面白いと思ったが、連載になってどうなんだろうと思っていたけど、順調に面白いキャラが出てきていると思う。「否定者」はなぜ生まれたのか、と言うあたりは最後まで明かされないのだろうけど、風子のすぐに真っ赤になるキャラが基本的にかなりいいので読ませるなと思う。
「ボーイズ・ラン・ザ・ライオット」。ヤングマガジン連載、7月に第1巻が出た。FtoMの高校生が仲間と一緒に自分の求める服を作っていく話。「理解されない」ことへの諦めをどう克服していくか、と言うことが一つのテーマ、物語の原動力になっていて、それを表現で突破していくのがヤマ、と言っていいだろうか。性的少数者の多様さというものが一つのテーマになってると思うし、「LGBTの自分」ではなく「男としての自分」で生きたい、というのはよくわかると思った。
「スキップとローファー」。月刊アフタヌーン連載。3巻まで出ている。これは昨年から連載されていたが、読み始めたのが今年。アフタヌーンの作品紹介マンガ、「もうしませんから。」で読んだのがきっかけ。能登から上京した少女が東京の進学校で強く明るく生きてく話、と言えばいいのかな。変な失敗をしたりそれでも持ち前の対人関係の度胸の良さ?で友達は増えていく。同居しているおじさんがMtoFのスタイリストで、主人公に対してもちょっと複雑な気持ちも持ってるその友人に対しても良き理解者、というのが面白い。
「君のことが大大大大大好きな100人の彼女」。ヤングジャンプ連載。2巻まで出ている。これは読んで字のごとくハーレム物なのだが、連載最初で高校に入った主人公が彼女が二人できて、回を追うごとに増え、連載では現在7人彼女がいる(そのうち2人は母子)という意味のわからない作品。現在のこういう系の作品に共通してるのは主人公がやたらと真面目で彼女たちを大事にしていて、それでいて肝心な時には持ち前の誠実さと行動力で彼女たちをちゃんと仕切っていく、という部分。本当に100人が実現できるのかわからないが、できたらすごいなと思う。

最近の作品の一つの特徴だなあと思うのは、各作品の中によく性的少数者が出てくること。「ボーイズ・ラン・ザ・ライオット」はその中でもそれ自体を真正面からテーマとして捉えた作品なのだけど、作者自身がそうであるらしい。どう言う属性かはわからないが、主人公の感じ方がかなり強く本音のように感じるので、おそらくFtoMの人なのだろう。私は特に理由があるわけではないがこう言うキャラクターが出てくる作品が昔からなぜか好きで、「ストップ!ひばりくん」や「ぼくらのへんたい」などはかなり熱中して読んでいた。「ひばりくん」のように強さのある人はいいけれども、なかなか大変な人は多いのだろうと思うが、個人のアイデンティティのおそらくは一番深いところにある性自認の問題がテーマとして取り上げられていくことは社会的な意味だけではなく文学的にも心理的にも意味のあることだとは思う。ただ最近はとりあえずたくさんいるキャラクターの中で1人くらいはそう言う人を出しておこう、みたいな感じの例が多くあって、ストレートだけの話が逆に成立しにくくなってると感じることもあり、それはそれでどうなのかな、と思っているところもある。

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