西餅『犬神もっこす』を読む

Posted at 13/02/18

【西餅『犬神もっこす』を読む】

昨日は皇居東御苑から竹橋の方へ抜け、毎日新聞社のかどを北へ向かって神保町まで歩き、書店をいくつか物色して書泉ブックマートで西餅『犬神もっこす』の1~3巻(2012)を買い、ボンディでカレーを食べて帰った。昨日は空気がきれいで、散歩するのに気持ちの良い感じの日だった。

犬神もっこす(1) (モーニング KC)
西餅
講談社

今日は少し疲れが出ていろいろゆったり過ごしたのだが、『犬神もっこす』を少しずつ読みながら、途中でエンジンがかかって最後まで一気に読んだ。

犬神もっこす(2) (モーニング KC)
西餅
講談社

これはツイッターでも書いたのだが演劇をやってたことがある人にはすごく思い当るところがあるマンガで、いつもいかにして面白いことをやるか、というちょっと肩に力が入った感じの野心みたいなものを燃やしていたその当時のことがすごくリアリティを持って思い出される。どうやって暴走するか、みたいなことばかり考えていたりして、でもいつのころからか暴走ではなくそれが形になるためにはどうしたらいいのか、表現ってなんなんだろう、みたいなことの方に形をとっていく、その出発点になる思いや試行錯誤みたいなものがよく描けているなあと思う。

犬神もっこす(3) (モーニング KC)
西餅
講談社

表現でどうやって食って行けばいいかとか、自分が面白いだけでなく人が見ても面白くするにはどうしたらいいのかとか、表現に関する本質的なことや、なかなか答えが出ない問いをそのままストレートに作品にしていて、演劇をこんなふうに描いた作品はやはり今まで読んだことがないし、これからも出てこない気もする。演劇は面白いジャンルなのだけどやはりバレエやピアノに比べれば地味だし、人口も少ない。それが漫画というジャンルと出会って作品になったのは、ある種の奇跡なのかもしれないと思う。少し迷ったが、買ってよかったと思った。

犬神もっこす(1): 1 (モーニング KC)
西餅・Kindle版
講談社

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by Luke Peterson

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