セ・ラ・ヴィ/週刊漫画タイムズ/名ピアニスト・ランキング

Posted at 12/05/28

【セ・ラ・ヴィ】

昨日は午前中は郷里の方で休養し、昼ごろの特急で上京した。一昨日は5年ぶりの高校の同級会。幹事の方々ががんばってくれ、卒業31年目という年次においては驚異的な32名参加という大規模な同級会になった。実際、会うのは31年ぶりという人たちも多く、あっという間に高校時代のお互いの関係性を思い出し、感受性も体もそのように反応したのはいつもながら面白いものだなと思った。たましいが感じあう、というのはこのようなことなのだろうか、と思う。最初はぎこちなくおずおずとはじまったそうだが、仕事で少し到着が遅れた私が座敷に入ったころには、すでに話は花盛りになっていた。私も最初はあまりにおっさんの集団になっているのに面食らったが、髪が薄くなったり胡麻塩の面々の中にその人本来の面影を思い出すまでにそう時間がかからず、すごく変わってしまってはいるけれども人間のもとにあるものは何十年たっても変わらないのだなあということもしみじみと感じさせられた。

フェイスブックで何食わぬ顔で更新している面々がいきなり同級会に現れたのもやられたと思ったが、そういうのもまた彼らのデリカシーであって、ネット時代に順応(?)して何でもかんでもパカパカ書いている私などとは違う慎みがあるのだなあと改めて感心する。私と同じバツイチも何人もいたし、子どものない人も何人もいて、それもまた人生 C'est la vie. だよなと思う。今私の付き合いのある人はどうも堅実にちゃんと子供を育て上げた人が多くてどうもなんだかなあと思うのだけど、そういう人生だってあるよなと少し気が楽になった。


【週刊漫画タイムズ】

茶柱倶楽部 1 (芳文社コミックス)
青木幸子
芳文社

楽しくて少し飲みすぎた。歩いて実家に帰り、7時ごろ職場に置きっぱなしの車を取りに行って、仕事の話を少しし、お昼頃まで休んで上京した。しかし疲れがすっきりとはなかなか取れない。上京前に田舎の駅で週刊漫画タイムズを買う。これは青木幸子『茶柱倶楽部』が連載されている雑誌ということでチェックしていたのだけど、ようやく掲載号になったので買ったのだった。『茶柱倶楽部』は台湾編になっていて、別れ別れになった姉弟の再会篇の大団円。そのほかのマンガも大体読んだが、思ったより面白かった。女子高生バドミントン部マンガ『ガズリング』は単行本が出たら買ってもいいと思った。ほかのマンガは毎号必ず読みたいというほどではないけれども、あったら読むだろうという感じ。実際、雑誌を買っても読もうと思わないマンガが多い現状ではかなり当たりの確率が高い雑誌だと思った。大体こういう読み方から興味を持ち始めるマンガが多いのも確かだし。それにしても買う雑誌が増えてきたな。

【名ピアニスト・ランキング】

レコード芸術 2012年 06月号 [雑誌]
音楽之友社

帰りの特急の中でiPhoneでニュースを読んでいたら吉田秀和氏の訃報を知る。氏はもちろん音楽評論界の大御所として知られていて、読んだ記事にも小沢征爾の談話が掲載されていたけれども、音楽教育にも大きな役割を果たしたということはその時に知った。私ももちろん大学時代、乏しい生活費の中から新聞代を出して朝日新聞を取っていた時に氏の音楽評を読むのは楽しみだった。最近思い出したのだが、ホロヴィッツが初来日した時に「壊れた骨董品」と酷評したこともあった。ホロヴィッツ本人にどう伝わったかわからないが、次回の来日の時にかなりコンディションを整えて上質の演奏をしたそうだから何らかの形で伝わったのだろうとは思った。

しかし私の中で印象深いのは彼の中原中也とのやり取りが書かれたエッセイで、それを読んで氏が小林秀雄や青山二郎、また洲之内徹らのスクールに属していたということを知ったことだった。氏の書くことの中には、時々小林秀雄的な本質を喝破するようなある意味身も蓋もない発言があって、読む方はドキドキしてしまうようなところがあるのだけど、それもまた小林系の遺伝子かと思うとなんだか懐かしい感じもした。その最後の巨星が墜ちたということだろう。長い間お疲れ様でした。

夕刻街に出て本屋を物色していた時、『レコード芸術』に氏の「之を楽しむ者に如かず」が掲載されているのを見て、久しぶりに購入した。してみると、特集がピアニストの名演奏家ランキングで、それを読んでいると自分が持っている演奏家、自分が持っているレコード(CDよりLPの方が多いが)がかなり含まれていることがわかって面白かった。

バッハ:ゴールドベルク変奏曲(55年モノラル盤)
グレン・グールド演奏
SMJ(SME)(M)

第1位はホロヴィッツでへえ!と思う。もっと異端的な評価かと思っていた。私は『展覧会の絵』のLPを持っているが、これも第6位にランキングされていた。久しぶりに聞いてみたのだが針飛びが酷い。保存が悪いなと改めて苦笑。第2位はリヒテル。私はこの人意識して聞いたことがないのでよくわからない。第3位がポリーニ。うーん、好き嫌いが分かれそう。私はショパンのソナタ2番のCDは持っている。第4位がアルゲリッチ。これも思ったより上位。持ってるのはショパコンの演奏と、あと1枚くらいあっただろうか。第5位がルービンシュタイン。私ならもっと上位にしたな。この人は何枚も持っている。ほとんどショパンだけど。6位がグールド。今、この表でもトップに挙げられている『ゴルトベルク変奏曲』を聞きながら書いている。最近買ったのだが、グールドはモーツァルトを弾いてもグールドだというのが面白いと思った。

第6位はミケランジェリ。この人も最近聞き出したけど、やはりすごいと思う。持ってるのはショパン中心。8位がグルダ。よく知らなかったが、アバド指揮のウィーンフィルと共演したモーツァルトのコンチェルト25番・27番のLPを持っていた。さっき久しぶりにかけてみたが、とても楽しい盤だった。9位がフランソワ。この人は全然知らない。10位がゼルキン。少ししか聞いてない。私がよく聞く人で言えば、あとは15位にリパッティ、19位のケンプ、同順のラフマニノフ、26位の内田光子、同順のアシュケナージが取り上げられていた。まあ順位として妥当なのかどうかはよくわからないが、私も案外聞いてるし持ってるんだなというのが正直な感想。何もする気にならないときとか、ただソファで寝ているだけよりは、音楽でも聞くようにした方がいいかもしれないと思ったり。時々はこういう雑誌を買ってみるのもいいかなと思った。

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