草子ブックガイド:サメとしての読者/魔法少女まどか☆マギカ:完全な孤独と完全なつながり

Posted at 11/09/22

【草子ブックガイド:サメとしての読者】

草子ブックガイド(1) (モーニングKC)
玉川重機
講談社

昨日は台風で、ちょうど夕方が仕事の時間と重なるため、いろいろとこころづかいをしないといけないことがあって大変だったのだが、まああまり大過なく乗り切ることができてよかった。しかし今日の仕事は忙しそうだな。

朝は木曜日なのでモーニングを買いに行く。今週は二週ぶりの「ジャイキリ」も掲載されているし、「へうげもの」もあった。表紙の「きのう何食べた?」が印象的。でも今週一番良かったのは玉川重機(なんかすごい名前。本名かもしれないけど)『草子ブックガイド』。ヘミングウェイ『老人と海』の解釈がふうんと思わされる。カジキが本でサメがが読者かあ。なるほど。私はこの本をちゃんと読んだことがあるのかどうか覚えがない(映画で見たのだろうか)のだけど、少なくとも筋は知っている。サメがカジキを食うくだりが何だか理解できなかった覚えがあるのだが、ふうんと思った。海を本の世界に見立てて読み解くくだりはやはり本好きの自分には来るところがある。そうだなあ、私も貪婪なサメだったのかもしれないな、と自分のことを思ったりする。

本屋の本をただ貪るサメとしての読者。自分は、「ある種の鮫のように貪婪な食欲のお化けというわけでもない。あいつはきれいで、堂々としていて、こわいもの知らずの猛者だ。」と言われるような堂々とした読者であるだろうか、と思う。そう言われると、自分の読書態度を振り返させられて、思わず姿勢を正してしまう。そして、カジキを食べるサメのように本を読む人が、「本へのお礼に人生を誠実に生きることで答えてあげておくれ。草子ちゃんが真心をもって人生を作り上げてくれたら、世界中の本が喜ぶよ。」という。まあそのために本は書かれている、それはそうだなあと思う。書く立場のはしくれである自分も、そういう本を書きたいと思っているのだし。

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【魔法少女まどか☆マギカ:完全な孤独と完全なつながり】

魔法少女まどか☆マギカ 4 【完全生産限定版】 [DVD]
アニプレックス

『魔法少女まどか☆マギカ』、いま4巻途中、8話の冒頭まで見た。今日は6話を見てからツタヤに2巻3巻を返しに行って、4巻5巻を借りてきた。この二本は準新作ということで二泊までしか借りられないというのをきいて焦ったが、まあ土曜の朝までには見てしまうだろう。むしろ新作になっている6巻をどこで借りていつ返すかが問題かもしれない。

借りて帰ってきてさっそく7話を見て、続けて8話も見ようと思ったらあんまり重くて見きれなくなってしまった。まあ色々なテーマを放りこんでくれるなあ。でもなんていうか、魔法少女ってモノを書いたり作ったりしている人間のことなんじゃないかというふうに思ったりもする。30過ぎても食えないとかが当たり前の人生だったりすると、やっぱりある意味ゾンビみたいなものだよな。「作るのは自分のため、じゃないと辛すぎる」というのもわかる。「誰かのために人生をかけて書き続ける」なんてことができるだろうか。マザーテレサじゃあるまいし。なんてことも考えたり。でもまあ本当は、自分のためも誰かのためも、つながってるんだよな、と思ったりもする。まどかの解もそのへんにあるんだろうか。杏子の告白でかなり物語が深くなった気がするな。

人間は完全に孤独で、でも完全に人とつながっていたりもする。それは甲野善紀の言う、「人間は完全に自由で、なおかつ完全に運命によって決められている」ということと通じているのではないかとも思った。いろいろ考えさせられる。

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4巻8話まで見終わった。どーん。

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