世界を使いこなす

Posted at 11/07/29

【世界を使いこなす】

7月も終わりだというのに、梅雨前線がまた南下して来ていてそこらじゅうで雨を降らせているらしい。私が今いる信州周辺でも降ったりやんだりの梅雨のような天気だ。降ると涼しくなるが、曇っているときはじんわりと暑い。でも日差しが少ないと、朝夕はけっこう涼しいのを通り越して寒いくらいになる。酷暑よりはましなんだろうなとは思うけど、まあ天候というのはどんなふうになってもいろいろ言われるものなんだろうなと思う。

昨日から訃報が続いている。小松左京、アゴタ・クリストフ、レイハラカミ、そして今日は伊良部秀輝。年齢も分野もさまざまで、今年の7月終わりになくなったということ以外共通項がある感じがしないけれども、こう立て続けに亡くなるとどういうことなのかなあと思ってしまう。新月は31日。今日は仏滅だけれども。

いろいろなこと、特に自分が今後何を目標にして行けばいいのか、どんな人間を目指すべきなのかというようなことを考えていた。ふと思ったのが、「物はどんなに大きくても物だし、どんなに多くても物だ」ということ。大きいから捨てられないなあと思っているものがあるのだけど、人に頼めば捨てられないわけではない。新しいのを買えばついでに処理も頼めるだろう。またどんなに沢山あっても、処分できないわけではない。処分できないという理由でうまく管理できないのであれば、それは物を使っているというより、物に使われていることになってしまう。

自分がコントロールしなければいけないものが大きく行って三つあるなと思った。一つは時間。時間に使われるのではなく時間を使いこなす。二つ目はモノ。モノに使われるのではなくモノを使いこなす。三つ目は人。人に使われるのではなく、人を使いこなす。使い使われるという関係のあり方に抵抗があるな、と思っていたのだけど、でもやはり人間は生命体であり主体である以上、自分が主体となって相手も生かし自分も生かすよう自分も相手も使いこなせなくてはならないと思う。人に「使われる」ことには私は抵抗はあるけれども、「使いこなされる」ことはそんなに嫌いではない。この人は上手く自分を使ってくれるなと感心することだってある。そういうときは気分良く仕事ができる。まあそれでもずっと使われるばかりでは私の場合は不満だろうなと思うけど、でも使う以上は使いこなさなければならないし、使われる以上は使いこなされることが理想だと思う。

使うということは、本来自分の恣意によって自分勝手に使えばいいというものではないと思う。そういう使い方をするから人には恨みを残し、モノはくたびれ、時間もうまく回らない。うまく使いこなすことが大事なことだと思う。

それから、時間を使いこなすということは、結局は自分の身体との関係なんだと思う。誰でも24時間は働けない。24時間は遊べない。24時間は寝ていられないわけで、時間の管理というのは結局自分の身体をどう使いこなすかということになる。自分の身体のメンテもしなければいけないし、燃料補給もしなければいけないし、精神面のコントロールもしなければいけない。それはすべて自分が自分の主体であるために必要なことだ。

だから、これからどうなりたいかと言えば、自分も物も人も使いこなせるような人間になりたい、ということが究極の目標だろうか。自分というものの中から自分が作品というものを作り、その作品が多くの人にいい影響を与えればいいと思う。書く、というのは自分も物も人も使いこなすための、自分にとっては大事な手段だと思う。

だから究極の、というか壮大な、というか最終的な目標というのは、「世界を使いこなす」ということになる。まあそんなことを言ったって世界を自分の意のままにするなんてことはできるはずがないので、でも自分が何かを働きかけることで世界が少しでも良くなるような力を持てるようになるというのが究極の目標ということになるんだろう。まあそのためには「書く」だけでは難しいけれども、でも何か一つでも働きかける力を持てなければそういうことはできない。「書く」以外に私の場合考えられるのは「教える」とか「アドバイスする」とかで、絵を書いたり魚を釣ったり世界記録を作ったりすることで世界を変えることは私には難しいだろうから、まあそんなことになるけど、直接的に目の前に何かを与えてあげることができるそういう手段とはまた別に、メディア、つまり出版物やネットや放送を通じて広く伝えることができる手段も欲しいわけで、それが「書く」ということなわけだ。

使うことには使うことの責任というのが伴うわけで、いずれにしても少しでも世の中がよくなるようなアプローチができたらいいなと思う。

まあ遠い遠い究極の目標を一応書くだけ書いておいて、日々足元を固めて精進しなければならないけど、頑張っていきたいと思う。

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