レターオープナー/佐々木俊尚『キュレーションの時代』に同じ時代を共に生きる時代の伴走者を感じた

Posted at 11/04/25

昨日。いろいろやっていたら5時頃になっていて驚いた。まだまだ外は全然明るかったので、もっと早い時間だと勘違いしてしまった。買い物があったので出かける。まず日本橋に行って丸善でペーパーナイフを物色。地下の文具のコーナーにはあまりいいのがなかったのだが、1階のグッズのコーナーで手ごろでデザインもいいレターオープナーを見つける。同じメーカーでデザインはちょっと違うけど、傾向としてこんな感じ。

レターオープナー(ツイスト)
株式会社ケイ・コーポレーション

それから本を少し見てマンガのコーナーに回り、『ジャイキリ』の19巻が出ているのを見つけて買った。それから銀座の山野楽器に行こうと思い、天気もいいので歩くことに。中央通を南下して行って、春の夕方の気持ちよさ。明治屋に来たので何の気なしに中をのぞくと、びっくりどら焼きというのがあったので思わず手にとってしまった。それだけというのも何なので、震災以来見かけなくなったレバーペーストを探してみる。さすが明治屋というべきか、ちゃんとあったので、この二つを購入。変な買い物だな。

GIANT KILLING(19) (モーニングKC)
ツジトモ
講談社

銀座まで歩いて、まず教文館で本を物色するがこれというものはなし。山野楽器に行って、東京でもジブリの曲が聞きたいなと思ったので何かいいのがないかといくつか見て、結局『耳をすませば』のサントラにした。『もののけ姫』以前の、最も等身大の中学生を描いた作品。そして近藤喜文唯一の監督作品。音楽は野見祐二で、そのあたりも他のジブリ作品の久石譲的なイメージとは違う。

耳をすませば
野見祐二
徳間ジャパンコミュニケーションズ

それから2階のクラシックを見ていたら処分セールみたいなところでつい3枚も買ってしまった。パイプオルガンの作品が一枚、グラナドスのピアノ組曲『ゴイェスカス』、それからギターとフルートの作品集。これはルネサンス期から20世紀まで幅広い曲が収められていて、これが一番よかったかな。どれも500円~800円。私はどうもこういう買い物が多い。3枚とも輸入版の廉価版らしく、リンクは見つけられず。

それから四丁目の交差点の向こうまで歩き、ノアカフェで茄子と挽肉のパニーニと泡立ちブレンドで夕食。少し混んでいたが、こういう雰囲気もたまにはいい。ジャイキリをじっくり読んだ。

***

キュレーションの時代 「つながり」の情報革命が始まる (ちくま新書)
佐々木俊尚
筑摩書房

佐々木俊尚『キュレーションの時代』読了。面白かった。これを読みながら、こういう本の読み方がわかった、というか自分の本への接し方というか心構えが変わってきて、こういう感じで行けばいいんだなと思うようになった。

というのはどういうことかというと、本を読むというのは自分は今までなにかを学ぶというスタンスで読んでいて、だから当然ブログなどに感想を書くのも、この本の言いたいことは爻でそれに対して自分はこう思う、というような感じで書いていたわけで、つまりは向こうに「書く人」があり、こちらに「読む人」があって、そういう意味で一方通行的な関係としてとらえていたのだけど、特に現代に発行されている新書のようなものは、なにかを学ぶというよりはむしろ同じ時代を共に生きる時代の伴走者としてとらえた方がいいなと思ったのだった。そしてその内容を意見として聞き、面白いと思う考えに関心し、取り入れるべきだなと思ったことを取り入れて、自分の書くことややること、そういう行動全般に生かしていけばいい、と思うようになったということだ。

だからここに書くこともたぶん、何を受け取ったかという感じよりも、何が生かせるかという感じのことを書くことが多くなるかもしれない。受け取ったことはまたどこかで違う形で生かせればいいことだ。

でもそういうふうに思うのも、この人がほぼ同じ年代で、関心のあることもかなり重なっていて、でもスタンス的にはかなり違うという自分がとても参考にしやすい人だということもあるし、また書かれている時代の見立て方やこれからの見通しなどもなるほどと思うこともそうかなあと思うこともいろいろアルというところがまた生な感じがして面白いというところもある。

これはツイッターで普段ツイートを読んでいるせいもあるだろうし、またツイッターで多くの本の書き手のつぶやきをリアルタイムで読むことによってその人の生理的なリズムとか間の取り方、考え方のレベルもそうだけどそれ以前の身体的なレベルでの理解がしやすくなっているということもあるなと思う。本当にメディアミックスというか、メディア面での融合というだけでなく、コミュニケーションレベルでの関わり方の濃さが読み方にも反映してきたんじゃないかなという気がした。

それはもちろん、この著者が積極的にツイートしているということもあるし、何に希望を持ってどういう社会を夢想しているかがとても分かりやすいということもある。以前は著書を読んでツイッターでフォローするということが多かったけど最近は逆にツイッターを読んで興味を持ってその人の著書を読むということも結構でてきた。ブログよりも尚生理的なリズムが感じられるのでその人の人間性のリアリティがより一層感じやすい訳だ。

まあ私は著者ほど情報の未来を明るくとらえることはまだ今のところできない、というよりビジョンを描けないが、方向性としてそっちの方に動いている流れは確実にあるなと思う。この著者の前著、『電子書籍の衝撃』も読んでみたいと思う。

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