アリオ北砂(続)/作家と身体性

Posted at 10/06/08

昨日。昼頃、再びアリオ北砂へ。日曜日はだいぶ混雑していたが、平日はどうかと。天気もいいし、気が向いたので歩いていった。店内を歩いて買い物して帰って、大体一時間くらい。まあ結構運動としていいかもしれない。残念なのは駅から遠いことで、最寄は都営新宿線の西大島なのだが、そこからも9分かかる。また都営線は営団に、もとい東京メトロに比べて割高で本数も少なく、乗り継ぎの便もあまりよくないということもある。まああれか、神保町に出たときに、西大島に出て帰りにアリオを中継してかえるという手もないことはないか。しかし区間210円もする。東西線で東陽町から千代田線新御茶ノ水なら160円。3割近く高い。気まぐれに使うことはあっても、常用はしないだろう。

そういえば一昨日の日曜日は芒種だった。そろそろ梅雨の声が聞こえてきている。昨日一昨日は東京はいい天気だったが、今日はどんよりしている。今年の春は雨の多い春だったが、梅雨はどういう梅雨になるか。

アリオの店内、自分にとって使える店を見定めて行く。福家書店は結構品揃えがあって(今のところだが)ある程度は使えるということがわかった。整体関連もそれなりにあるし、学参もあるし、コミックスもそれなりに充実している。一迅社の棚があるのには結構ウケた。『ランドリオール』も全巻揃っていた。

イトーヨーカ堂は、従来の周辺のスーパーに比べると洒落た食材がある。生ハムとかワインビネガーとか。レバーペーストは見なかったなそういえば。自然食品の店「うちの米うまいよ」という店があり、玄米粥とか蜂蜜とか実際に買ってみた。がいあプロジェクトやマザーズなどに比べれば品揃えは少ないが、自然食の買い物もある程度はここですむかもしれない。体調面で言うと、やはり自然食を主体にして食べる量を減らした方が明らかに調子がいい。欲しいものをそろえるのが条件的に大変だったのだけど、こういう店があるとかなり助かる。

電子ピアノの練習。

気の発見 (角川文庫)
望月 勇,五木 寛之
角川書店(角川グループパブリッシング)

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午後遅く、銀行と郵便局を回り、足を伸ばして日本橋に出かける。日曜日は久しぶりに都心に出なかったのでやはり刺激になる。丸善で本を物色。友達に聞いて読んでみようと思った五木寛之『気の発見』(角川文庫、2009)を買う。この本は気功家との対談。他にも『息の発見』『霊の発見』『神の発見』とあって、対談者もそれなりに面白そうなので、この本を読んでから気が向いたら読んでみようと思う。

スタイル・ノート (幻冬舎文庫)
槇村 さとる
幻冬舎

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それから立ち読みして面白かった槇村さとる『スタイル・ノート』(幻冬舎文庫、2010)も買う。スタイルについての考え方が共感するところが多い。身体的なこともだいぶ研究していて面白いと思う。この手の本というのは、女性の書くものの方に共感する場合が多いのは、まあ私の生きかたの問題なんだろうとは思うが、もう少し男性の書くもので面白いものがあるといいなと思う。

ここのところ迷いのようなものがあったのだけど、身体的なものに触れたことが一つのきっかけになったのだろう、私にとって、表現においても、やはり身体的なものがとても重要で、私自身の身体性に依拠して書いていくしかないんだなと改めて思った。今までの作品作りは先達の模倣とか、先達の作った枠組を利用するとか、あり物を利用する傾向があった、というのは自分自身の中の根拠のようなものがはっきりしなかったからだ。今書いている作品はそういうものを離れて書く何作めかの挑戦なのだけど、なかなか形をつけるのが難しい。しかし、「依拠するものは私自身の身体性だ」と割り切ってみればある程度の光が見えてくる。あとはそれをいかに表現するかという問題になるので、まあ取り組みようがある、といえばいいか。

小川洋子は身体的な作家だと言われていて、それはわからないではないのだけど、私自身の身体へのアプローチとはかなり違う。小川洋子は、たとえばフェリーニのアプローチに似ている気がするな。身体を変形させたり、欠損させたりすることによってその人間の個性を出すというか。ああ、大きく言えば村上春樹も同じようなアプローチかもしれない。まあしかしそれはたとえば松浦理英子のアプローチとは全然違うし、佐藤亜紀のアプローチともまた違い、中上健次のアプローチともまた違う。ああ、身体に対するこだわり方というのは、それで私なりの作家のタイプ分けができる感じがするな。佐藤亜紀とかは、印象だけど澁澤龍彦とかに近い気がする。「菊燈台」とかの発想を、佐藤亜紀は受け継いでいる部分がある気がする。また、笙野頼子なんかもまた違うな。また全然、五木寛之なんかのアプローチは全然違うわけで、ああ、言い出すといくらでもでてくる。

まあ今まで、身体性というと表層のレベルで語られることが多かったけど、もっと奥深いところで検討すると絶対面白いテーマだと思う。

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by Luke Peterson

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