丸の内丸善四階に松丸本舗オープン/『本の読み方 墓場の書斎にとじこもる』

Posted at 09/11/03

ここのところ、読書サイトの構築についてあれこれ考えながらあまり具体的には動いていなかったのだけど、昨日友人と話していて少し背中を押された感じで、丸善でサイト作りか読書に関する本を買おうと考えながら丸の内に出かけた。

すると丸善では四階に「松丸本舗」というコーナーが出来ていて、松岡正剛の『千夜千冊』の発売記念というか、そういう感じの本が書斎的な、あるいは書庫的な雰囲気でどっさりと並べられたり積んであったりして、ああ、こういう感じのものを――私が作ったら全然違う感じになると思うが――つくってみたいな、羨ましいなと思った。そのあたりのことはこちらに書かれているが、こうなると本読みの本望というか、頭の中を形に出来たという感じでいいなあと思う。読書傾向とか考え方とかやはりかなり違うので結局買いはしなかったけど、ずいぶん売れているようだ。世代の違いとかもあるしなと思う。私が読書サイトを立ち上げるとしたら、一体どういう層をターゲットにしたらいいのか、ということについて考えさせられた。やはり普通の大学生の、本を読む気はあるが余り物を知らない、ネットは使いこなせるけど人生経験や読書体験はあまり多くない、という人がターゲットなのかなと思った。そうなると、本について書くにしてもある程度背景的なことも書かないといけないし、「これは知ってるでしょ」的な基本事項のスルーや初っ端から知識を試すような記述にするのはあまり(時にはいいかもしれないが)よくないということになろう。いずれにしてもこういう試みは非常に刺激的だ。

本の読み方
草森 紳一
河出書房新社

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4階でサイト作りの本を少し探し、2階の文芸書のところでやはり読書関連の本のコーナーを見ていたら草森紳一『本の読み方 墓場の書斎に閉じこもる』(河出書房新社、2009)という本が目に付き、ぱらぱらと見たあと買うことにした。寺田寅彦や坂口安吾などに触れた読書に関するエッセイが面白い。中でも最後のエッセイ、「墓場の書斎に閉じこもる」が圧巻。毛沢東の話なのだが、彼は本当に万巻の書を読破した怪物で、少年時代に野良仕事をサボっての墓場の木の下での読書からはじまり、長征中にも馬上で、担架で運ばれるときもその上で、権力を握ったあとは旅行に出たときにも膨大な本を運ばせたのだという。その彼が文化大革命で知識人攻撃をしたのは、彼ほど読書の成果を実際に移す人間がいないことに苛立ったからだ、という指摘は面白い。彼は青白きインテリではなく、しかしそれでいながら現代最大の詩人でもある。やはり毛沢東はなんだかんだ言っても巨人なのだということを認識させられる。

帰ったら月刊全生が届いていて読む。11種・12種体癖。いずれも頭が動いて体が動かない人が陥る傾向があるということで、心しなければならないと思う。

いろいろ書きたいことはあるが時間がないので今はここまで。

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