努力の跡/アンジェラ・アキ:夢を見る力

Posted at 07/03/19

インターネットラジオ『Feel in my bones in らじろぐ』第7回配信しました。今回は趣を変えて懐かしい人たちに会った話、アンジェラ・アキのこと、「愛は何に似ているか」、なんてことを考えたことについての話をしています。ぜひ聞いてください。

昨日。午前中から午後にかけて、ネット関係の作業にかかる。やりながらノートを取る、というのは必要なことだ。PCの作業はPCに記録がすべて残りそうな気がするが、結局は完成物しか残っていないから、「努力の跡」みたいなものはすべて消えていて、自分が何をやったか後で確認するのが難しい。それが残っているのが自分の記憶だけ、ということになると、客観的に自分を評価するのが難しくなってしまう。そういう意味では、ノートなどアナログな媒体に記録をとっておくことによってその比の仕事の全体像を後でつかむことができる。作家が膨大な草稿を残しているように、ウェブ作業もたくさんの試行錯誤が本当はあるのだが、作品として残るのはごく僅かだ。主に自分にとってのみ必要なものではあるが、努力の跡は残しておいたほうがいい、と思う。

コーヒーを買いに日本橋のプレッセまで行きたかったのだが、夕刻銀座に出る用事があり、に往復するのも大変なので結局西友でコーヒーを買った。どうも物足りないのはそのせいか。いつも飲んでいるものというのはよくわからないところで自分の下に微妙にフィットしているところがあるのだと思う。どこが違うのかは説明できないのだが。

夕方でかける。何を着ていくか迷う。寒いかなと思ったが、結局スウェードのジャケットにアクリルのマフラーといういでたちで出かける。思ったよりどうにかなった。何のかんの言っても東京は暖かいのだろう。日本橋の駅で乗り換えたとき会いに行く相手の一人と出くわし、一緒に銀座に行く。久しぶりの人たちの飲み会で、参加者は7人。毎年主賓格の人が今年は参加できなかったのが残念。近況報告など、みんなが思い思いに口を挟みながらやったらずいぶんそれで時間がかかったが、ああいうのもいいかなあという気がする。ただ、翌日が月曜ということもあって、二次会なしでお開きだったのが少し物足りない感じもあった。

うちに帰ってきて少しウェブの作業をしているうちに眠くなったので寝ようと思ったが、テレビを見ていたら11:35分からアンジェラ・アキの「武道館に桜が咲いた日」という番組があることを知り、目が覚めた。そのことはウェブラジオの方で喋っているのでそちらに譲るけれども、とてもよかった。見終わったあとまたPCの前に座り、音楽ダウンロードサイトで試聴をいくつかしたりしていたら寝たのは1時を回っていた。

アンジェラの曲を聴いたりアンジェラに関する番組を見ていたりすると、いつも必ず「人生」とか「愛」とか「夢」とか「実現させること」とか、そういうことについて考える。そういうこともラジオで喋っているのだけど、そういうのっていくらいっても言いたりない、感じがする。夢をかなえるためには、まず夢を持つことが大事だな、と思う。具体的に夢を描ける人だけが、夢を具体化させることができるのだ。3年後に武道館でコンサート、という夢を描き、それを実現させる、そのことはもちろんすごいが、まだ店まわりをしていてインディーズですらデビューしていないときに3年後に武道館、という夢を描けるのはものすごいことだ。

アンジェラ・アキ MY KEYS 2006 in 武道館

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ちょっと変な話だが、池田理代子(アンリ・トロワイヤ原作…そういえば先日なくなりましたね・合掌)の『女帝エカチェリーナ』を思い出した。エカチェリーナは実際に帝位につく何年も前から宮廷クーデターを思い描き、それに向けて着々と布石を打って、実際にそれを実現させた、それを愛人のオルローフが驚嘆というか戦慄というかする場面がある。

女帝エカテリーナ (1)

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アンジェラの「武道館」の成功のさせ方もそんな感じがする。きっと何年も前から、多分その夢を描いたときから、どんなコンサートにしたいかということを、ずっと描き続けていたのだろうと思う。実際にコンサートを実現させていく過程での彼女の動き、振る舞いを映像で見ていたら、とても明確なイメージがあったのだろうなということがよくわかる。まさにそれこそが、「夢を見る力」、というものだと思った。ただ想像すればいいというものではない、それを見たら実現させずにはいられない、そういう力。意志だけでなく、感性だけでなく、知性だけでもなく、欲望だけでもなく、そしてそのすべてが必要で、そのどれが欠けても実現できない、つまりもてる力のすべてを尽くして夢を実現すること、それが「夢を見る力」、なんだと思う。アンジェラを見ていていつも感動するのは、そういうことなんだと思う。

今朝は朝から工事の音が結構している。住んでいる高層住宅の大規模改修工事が始まっている。前回の改修が12年前、それが築12年のときだったから12年ごとにやってることになる。3回前の都知事選の年、阪神大震災と地下鉄サリン事件の年だ。時代は移り変わっている。2007年はどんな歴史が刻まれるのか。

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