1955年という年／小泉政権という「祭りのあと」の安倍時代

ここのところやむをえない仕儀で田舎の方にいる期間が長いのだが、毎日同じような生活になってしまうため、どうもなんとなく意気が上がらなくて困る。ネットの接続状況にしてもあまり条件を整えてないので、いろいろ不自由な点が多い。本を探しに行くのも制限があるし、体調もあまりすぐれないので、なんだか困ってしまう。

仕事はそれなりに進んでいて、かなり難物だったものも何とか一つ上げた。あと三つ、同様のものが在るのだが、それは何とかなるだろうと思う。それらを早く仕上げてしまうのがわりあい「吉」だなという気がしている。

英語の勉強に手をつけていて、苦手の英作文をこなすために昔買ってあってそれっきりの『基本英文７００選』（駿台文庫、1968）に「再チャレンジ」（笑）してみているが、どんなものだろう。最近他のものでも勉強しているせいもあって、わりあいすらすらと暗誦したり出来はするのだが、どのくらいきちんと定着するかはよくわからない。どれくらい続くかも不明だ。

戦後史を整理しなおしていて、やはり自分が生きていないし十分な勉強もしていない40年代後半や50年代のことについては、案外単純な発見がある。195556年の神武景気と経済白書の「もはや戦後ではない」という言葉が今までちゃんと結びついていなかったが、56年度白書の文言だということを知ると、神武景気の位置付けがまたはっきりするところがある。そしてこれは保守合同の年でもあるわけで、38年続く自民党一党支配の始まりも好景気によって祝福されていたということはかなりポイントかもしれないと思った。またこの年は所感派の指導の下武装闘争に走った日本共産党が軌道修正して国際派がイニシアチブを握り、議会主義路線に転向した年でもあり、戦後の既成政党体制がある程度確立した年でもある。戦後史の一番目の画期をどこに置くかということはいつも考えているのだが、最近は1960年だと考えているのだけど、1955年というのもやはり重要な画期かもしれないという風にも思う。いずれにせよある程度以上は便宜的なものであるが。

今日は小雨がときどき降るけれども本降りになることはない。小鳥のさえずりが聞こえるが、空が晴れることもない。こういうときは逆にあまり気温が下がらないのでやや暖かいのだけど、夜になったらどうなるか。

気が付いてみると、最近あまり政治の動きについて書いていない。興味を失っているかというと、必ずしもそうではないのだが、「書かなければ」と思うことがあまり起こらない、ということはある。小泉政権下ではいつもお祭り騒ぎの道を歩いているという感じだったが、安倍政権になってからはなんだか落ちついた住宅街でも歩いているかのようで、特に強く気持ちが動くようなこともないのだ。国内的には支持率は徐々に落ちているようだが、海外での評価は多分そんなに悪くはないと思う。小泉政権は支持率に執着した政権だったが、安倍政権はあまり支持率に執着している感じもない。良くも悪くもあまり大向こうを狙う政治行動を行うつもりはなさそうだし、あとになってみたら粛々と前進していた、という感じの政権なのかもしれない。粛々と後退していた、という結果になる可能性ももちろんゼロではないけれども。

世界的に見れば、焦点はやはりアメリカがイラクから撤兵するかどうかが最大の焦点だろう。ベーカーらの報告書にあるような、シリアやイランとの和解はとりあえずはないだろうけど、そのあたりとの強調の枠組みなしで米軍だけが撤退することになると、やはりベトナムの悪夢の再来ということになりかねない。どのような形にしろ、何か「保険」をかけておかなければならないし、アメリカ自体も石油利権を確保しておきたいならそうせざるをえないと思うのだが、それが何なのかは全く見えてこない。

ロシアスパイ暗殺事件は、なんだか興味が惹かれる事件なのだが、何しろコメントのしようがない。怖いねえロシアは、やはりプーチンはラスプーチンか、くらいの戯言しか出てこない。

中国の検索エンジン百度が日本（語）進出を図っているというニュース。難しそうだと思うがどうだろう。でもこの話、けっこう提灯を持っている人がいるようにみえる。

今年の「ウェブ・オブ・ザ・イヤー」はWikipediaだそうだ。なるほど。私も以前から使ってはいたが、今年は特に話題になることが多かった気がする。昨年はmixiだったし、まあそんな方向にWebというものは動いていくということだろうか。

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