「駅長」/胡錦濤の恫喝/民主党の醜態

Posted at 06/04/01

昨日帰京。持って帰った本はみな読んでしまったので一度読んだプーシキン『スペードの女王・ベールキン物語』をもう一度読み直す。改めて読んでみると一度目とはまた違う視点で読むことが出来て面白い。やはり最後の「百姓令嬢」が好きだなと改めて思う。

解説にあるように「駅長」の解釈が難しいというのはその通りだと思う。やはり「放蕩息子の帰還」がテーマにあり、それを何らかのパロディのようにしているのではあるが、果たして何か意図のあるパロディなのかどうかがよくわからない。放蕩息子の帰還の話がかなり複雑に変換されていて、娘(息子が転換されている)が父親(娘を思いながら荒れて死ぬ)の死に間に合わず、しかも娘は裕福になって帰ってくるということになっていて、あまりに思いがけないのだがどこかポエジーのあるこの話は、意図がどうこうというよりやはりポエジーが最終的には重要なんだろうと思う。意味に結局のところはあまり拘らないのがプーシキンなんだろう。

***

胡錦濤が「日本の首相が靖国参拝をやめたら首脳会談をする」といったという。とんでもない内政干渉をする国だ。それを唯々諾々と聞いてくる日本の政治家たちも卑屈にしか見えない。教科書検定で尖閣諸島・竹島の表記をめぐってまたぞろ韓国・中国が日本を脅迫する発言をしているが、軍事力と感情の力で押さえつけてくれんとする態度には全くうんざりである。日本側も、中国が領事館員自殺事件について真摯な対応を要求することは必要だろう。しかしいずれにしても強盗の恫喝のような外交をしてくる国にこちらが本気で怒ってしまえば国際世論へのアピール度が低くなる。卑屈になってはならないが、大向こうに通用するような洒落た皮肉をぶつけつつ毅然とした態度を貫いてくれればいいのだが、そういうセンスはまだまだ足りないよなあ。

民主党執行部総退陣。なんだかもう笑うしかないな。たぶん、まじめにやろうとはしているんだろうが、スピードが要求される政局でこんなにもたもたしていたのでは絶対に勝てないだろうと思う。結局まじめに原価を積み上げて価格を決めてさっぱり売れないなあと嘆いてるだけの「まじめ」な商法では、原価を切っても市場価格を見極めつつ勝負をかける商才には絶対かなわない。その商品の価値がまだ海のものとも山のものともつかない野党が殿様商法をやっていて勝てるわけがない、と思うのだが。

結局「強運の小泉」の前には誰もかなわないのか。これもまたある種の政治の閉塞状況ではある。


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