ジェリービーンズ/佐藤優・宮崎学『国家の崩壊』

Posted at 06/03/05

昨日。『プーシキン全集5巻』をずっと読み続けつつ、昼前に出かける。駅前の書店で『王様の仕立屋』と『ダブル・フェイス』の新巻が出ていたので購入。そのまま日本橋に出る。どうしてもプレッセのコーヒーが欲しく。そこでコレド地下の「えん」のお茶漬け屋に入って鰆と春野菜のお茶漬けというのを食べてみるが、これが750円で量もまあまあで美味しい。昼ご飯としてはちょうどいいくらいだ。いいところを見つけたという感じ。いや、ずっと前からあることは知っていたが、コレド開店の頃の大混雑を見ているので二の足を踏んでいただけなのだが。

満足してプレッセで買い物。しかし食後に食事の買い物というのは間違っている。コーヒー以外には、練り物の美味しそうなものと漬物の美味しそうなもの、お菓子の棚でジェリービーンズとプルーンを買う。その後高島屋の先の丸善まで歩き、本を物色したがちょっと気になっていた佐藤優・宮崎学『国家の崩壊』(にんげん出版、2006)を購入。

家に帰ってきて「エルズルム旅行記」を読了、『プーシキン全集』も最後の第6巻に入る。評伝、日記、書簡、あとは補遺というところで、現在日記の1833年のところを読んでいる。1830年の七月革命以後のヨーロッパの全体的な動乱の話が結構出てきていて、ポーランド叛乱に対するロシア人一般の態度などがよくわかる。詩人がどういう時代に生きていたのかということも分かりすぎるくらい分かる。

並行して『国家の崩壊』を読む。これは佐藤優が現場で目撃したソ連国家の崩壊を扱ったもの。これは非常に刺激的で面白い。西側外交官の情報収集担当者としての佐藤の能力が並々ならないものであることが遺憾なく現れている。ソ連が崩壊していく中でのゴルバチョフやエリツィン、その他の高官やモスクワ市民の姿、バルト諸国やコーカサス、中央アジア諸国の動き、そういう中で展開されていく待った無しの権力ドラマのリアルな感触を見ていると、佐藤が『国家の罠』で描いた日本国家との対決のような場面でも動じなかったさまが改めて納得できる。剥き出しの権力の渦の中にいた人間としては、日本国家内部の権力的な動きなど透徹した視線で見通すのはそう難しいことではなかっただろう。そして彼が描き出すロシア側のカウンターパートの人々が全く魑魅魍魎のような人々でありつつ非常に魅力的なのだ。これは『国家の罠』に書かれたカウンターパートとしての検察官の人間性が魅力的に描かれていたのと同様、佐藤という人物の才筆だと思う。佐藤優関係の本は出たら買っているが、その知識力量才能の前にはまるでパンドラの箱を開けているような圧倒される感じさえある。

昨日はジェリービンーズを食べながらそんな本を日の当たる窓際の黄色いソファーで読みながら、待ち望んでいたコーヒーを飲んだりラム酒を呑んだりしていたらなんだか幸福だった。朝起きたらジェリービーンズの食べすぎなのだろう、舌が荒れた感じになっていたが。


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