『無念の戦後史』/アメリカの問題点/東京の水害

Posted at 05/09/05

昨日は書くことがあんまりありすぎたせいか、一昨日の夕方出かけたときに買った本のことを書くのを忘れた。あまり何を買う気もなく出かけたのだが、丸の内丸善で西部邁『無念の戦後史』(講談社)を買ったのだった。戦後史については今までこれが決定版、というようなものはなく、どれも一長一短という感じだったが、この本は戦後の思想状況についての問題点がわかりやすいし、特に時代区分とその説明がいいと思った。

戦後第一期を55年で区切るか60年で区切るかということはいつも迷うのだが、60年安保までが政治の季節、60年代は高度成長と学生運動の時代、と考えれば60年で区切るというのが納得しやすい。あとは71年と85年で区切っているが、ドル=ショックとプラザ合意ということである。ドルショックで切るか石油ショックで切るかなど、ちょっとしたことだが、田中角栄が政権を取ったこと自体が財界からすれば異例だということもあり、そうした環境変化への対応の期待が田中角栄にかけられたことなどを考えるとその当たりがいいのかもしれない。とりあえずまだ読みかけなのでこのくらいに。

佐藤卓己『八月十五日の神話』も読みかけ。終戦記述に関する教科書の悉皆調査の結果というのは非常に興味深い。高校の日本史が9月2日のミズーリ号休戦協定にその日を求めるのが圧倒的に多いという結果はちょっと驚いた。それが最も客観的だと言うことなのだろう。やはり実際の調査結果には予想と違うことがでてくるなと当然のことながら実感。

村崎那男『脳を超えてハラで生きる』も読みかけ。ネットで著者を調べるとこんなことに。うーん、ちょっと内容に実践がどのくらい伴っているのか分からないところはあったが、なんだか凄いな。ただこの本の内容自体には考えさせられるところが多い。戻ってきたらもっと色々刺激的な著作を書いてもらいたいものである。

* * *

目覚ましテレビでやっていたが、ニュー・オーリンズはミシシッピ川上流の穀倉地帯からの大豆や小麦、おそらくは綿花の集散地でもあり、調べた限りでは全米第2の貿易港なのだという。メキシコ湾岸の油田地帯の中心でもある。そういう意味では全米の流通の重要な要のひとつでもあるのに、あのような放置された感じになっているというのは、結局は長い間政権から農業や産業や流通が実は見捨てられた状態になっていたのではないかと思われた。つまり、アメリカはすでに重厚長大な産業立国ではなく金融・ハイテク立国であって、日本のように旧世代的な産業に対し十分な政策が行われていない、のではないかなと思われた。

人はどうしても先端産業ばかり追い求めるが、人の生活を成り立たせている基盤は結局は衣食住であろう。それを支える産業の要があのような状態にあり、しかも救援も満足に迅速に行われなかったというのは、アメリカの大きな問題点であるし、日本も肝に銘じるべきことであるのではないかと思う。

またニューオリンズが水没したのは石油の汲み上げと建設による地下水の汲み上げによる地盤沈下のためだということは初めて知ったが、私の住んでいる江東区周辺も石油は出ないが地下水汲み上げによるゼロメートル地帯なのである意味人事ではない。

昨日は東京でも豪雨だったようだが、東京東部の堤防は実にしっかりしていて水害は全くなかったが、例によって西部山の手の妙正寺川などが氾濫したらしく、杉並区や中野区でボートで避難した人たちがいるというのを聞いて驚いた。床上床下浸水400軒超というのは相変わらずだ。環七の地下にはこういうときのために調整池があるはずなのだが、機能しなかったのだろうか。

月別アーカイブ

Powered by Movable Type

Template by MTテンプレートDB

Supported by Movable Type入門

Title background photography
by Luke Peterson

スポンサードリンク













ブログパーツ
total
since 13/04/2009
today
yesterday