問題のありか、その問題のどこが本当の問題なのか、その問題の本質のつかみ方がまず重要ですし、それを解決するためにはどういう手段を動員すればよいか。また、解決策をどのように見つけ、どのように実行に移すのか。その実施をどのようにハンドルし、どのように検証するのか。政治の舞台やアニメ制作の現場では、大きな問題から小さな問題まで次々と課題が現れ、それを的確にハンドルして行かなければなりません。そしてその修羅場の中でどのように自分をリフレッシュさせながら問題に取り組んで行くか。タフさも問われます。
「シン・ゴジラ」が面白いのもそう言うところなのだと思います。
ですから、興味があるのは「政治プロセス」というよりは「クリエイティブなプロセスそのもの」なのだなとも思いますが、この点を一般化するとまた関心の中心が拡散して行くといけないので、とりあえず「政治プロセスに関心がある」ということにしておきたいと思います。
物語への関心というのも、結局はこうしたプロセスの問題が好きだからだな、と思います。現れた課題をどのように解決して行くかという物語。その中での主人公の成長。「ナルニア」も「天路歴程」もそうなのですが、「天路歴程」では成長とは信仰心の深まりである、と定義されているところが独特で、その辺が面白いなと思います。
私は歴史が好きで歴史を専攻したわけですが、別に古文書が好きなわけではなく、政治(だけではありませんが)プロセスを理解して行くことに興味があったのだと思います。そしてそのプロセスのハンドルの仕方に個性があり、歴史的な人物の個性がそこに表れて来ることが興味深いと思ったのだなと思います。
54歳といえばもうだいぶいい年で、ロック54だからロックな年だと嘯いてみたりしますが、この方向で自分のやりたいこと、興味のあることに取り組んで行きたいと思っています。