安田弘之「ちひろさん」6巻(秋田書店)。元風俗嬢でいまは海の近くの街で弁当屋で働いているちひろさん。自分のいいと思うこと、好きなこと、に忠実に生きていて、すごく人に関わると思えば完全に人との交わりをシャットアウトしているときもある。それが自由ということなのか、ある種の壊れた部分なのか、それすらもちょっとそっとしておきたい感じ。でもある種の自由さ、風が吹き抜ける感じがこの作品のかけがえのない魅力だと思う。
ちなみに「ちひろさん」は全巻神保町のヴィレッジヴァンガードで買った。「吉本隆明という・・・」も一緒に買った。ヴィレヴァンは神保町に行く時は、最近必ず行くようになってる。行くたびに色々発見がある。
昨日は、ヴィレヴァンの魅力というものは、安定しているけれどもつまらない日常から、危険に見えるけれども魅力的な世界に誘われる、そのいざないと、そこから帰って来なければ危険だというためらいと、そのバランスの絶妙なところにあるのではないかと思った。そこにあるものは、あまり穏健なものがなくて、例えば暴力的だったり淫靡だったり背徳的だったりするものが多くて、70年代サブカルチャー的な感じがしなくもないのだけど、やはりそこにエッジの立ったものがある感じはするし、そこに行くことは自分にとってある種の今、現在に触れることなんだなと思う。
Cuvie「ひとはけの虹」1巻(講談社シリウスコミックス)。美術マンガ。登場するのはクラナッハ、17世紀オランダの肖像画家、カラヴァッジョ、ベラスケス、エヴァレット・ミレイ、などなど。物語の狂言回しに永遠の生命を持ったかと思われるラファエロが永遠の輝きを生む顔料・オリハルコンを画家たちに渡しているのだが、まだシリーズ全体の結構がよくわからない。女性美がテーマの作品なのだけど、色気的な部分がやや生硬というかあっさりしているように思った。男性の方は魅力的に描かれているのだけど。そういう意味ではBLの方に向いた画風なのかもしれない。ラファエロの活躍はもう少し読みたい。
17日。少年ジャンプ買った。「ハイキュー!」と「OnePiece」が特によかった。
*すべて購入したのは紙の本ですが、 Kindle版にリンクが貼ってあります。
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