まず、何が正常で何が正常でないのかを知る、という、なんというか人間の体の状態の基本的なことについて、知らないことが多かったのもちょっと驚いた。
まず、正常な状態では唇を閉じた状態の口の中では歯は噛み合ってはいないということ。「安静空隙」という2?3ミリの空隙があるのが正常であると。しかし現代人の場合、普通の状態でも思わず知らず歯を食いしばっていることが多いという指摘は、実際に自分の体を確認してみるとそうなっていることがままあって、なるほどと思った。
そして、「噛む」という動作に関わる筋肉がたくさんあるということ。風邪を引いたときなど無意識に歯をくいしばると頭痛がするのは、口を閉じることに関わる側頭筋が筋肉痛になるから、というのは目から鱗というか、まさか筋肉痛だとは思わなかった。閉口筋はこの側頭筋と咬筋の二つ。
一方口を開ける方に関わるのが、まず舌を載せている舌骨。これは他の骨に接続してないのだという。そしてこの舌骨につながっているのが上側が舌骨上筋群、そして舌骨の下側につながってる舌骨下筋群は前は胸骨や肋骨に、後ろ側は肩甲骨につながっていて、これを「肩甲舌骨筋」というのだと。
人間にとって「食べる」ということがいかに重要かということがこの筋肉の数でもわかるなと、単純ながらちょっと感動してしまった。解剖学を少しやれば常識なのだと思うが、絵を描くときも手足や体幹の筋肉は気にするが口の周りなどはあまり考えたことがなかったので、色々感心した。
まだ読みかけなのだが、パラパラ読んでみた感じではそのほかにも、著者は制度に束縛されずに医療を行うために保険医を返上して自由診療のみでやっているとか、興味深い試みを色々されているようで、色々興味深い。
とりあえず今日は読んだところまでの感想・メモとして。
7/5021
コメント投稿
次の記事へ >
< 前の記事へ
一覧へ戻るPowered by
MT4i v2.21