5056.アール・デコの時代/カッサンドルのポスター/イサドラ・ダンカン(06/22 10:19)


< ページ移動: 1 2 3 >

『アール・デコの時代』

火曜日は午前10時過ぎに家を出て、丸の内の丸善をのぞく。家を出たとき、かばんの中にはElle DECOと20年近く前に買ったまま読んでいなかった海野弘『アール・デコの時代』(美術公論社、1985)を入れていた。丸善を少し物色してみたがこれを買いたい、と言うものは見つからず。

丸の内本店の1階は、ビジネス書に特化しているので、電車の中で読みたいもの、という感じのものを見つけるのは返って難しい。東京駅の目の前と言う利便性と丸の内のオフィス街と言う立地のどちらを生かすかと言うことで後者を重視していると言うことだろうが、もともと大小いくつも書店がある八重洲口に比べて丸の内口は書店が少ない。丸ビルの三省堂は階が上だし、新丸ビルに富山房があるが少し奥まっている…新丸ビルは工事中だし今は営業はどうなっているだろう。そういう状況なので、丸の内口、特に北口のあたりに軽い読み物系の書店がひとつあるといいなと思う。富山房は品揃えが私の趣味にあっていたのだが、今どうなっているか。気になってきた。

ちょっと脱線するが、書店レビューなどを書き始めたせいか本屋のことがいろいろ気になる。もともと一番頻繁に訪れる店舗は書店なのだし、利用者の立場から(もちろん傾向としては偏った利用者ではあるが)レビューを書くことは読む方の役に立つかもしれない。初めての街で、近くにどんな書店があるかということは、どんな喫茶店があるかと言うことと同様、とても気になることである。よい書店とよい喫茶店のある町は、とても過ごしやすい街だといっていいだろう。そういうことの記録をストックしていくことは自分にとっての世界をすごしやすいものに変えて行くことにつながる。それが読み物的に面白ければもっといいなと思う。

中央線で新宿に出てあずさに乗る。南口構内で多摩の風物を主題にした駅弁を買う。プラスチック容器の持ち帰り弁当も作り立てでおいしいものも多いが、駅弁には駅弁のよさがある。列車が出る前にほとんどご馳走さまだった。

列車の中で『アール・デコの時代』とElle DECOを読む。

Elle DECOのようなビジュアル系の大判の雑誌が、列車の中で読むものとしてはあっているなと思う。細かい字の文庫本も悪くないが、移動のときに車窓の風景を眺めたりしながら旅をするには、本の世界の中に吸い込まれていくようなものは時に周囲とバッティングする。普段とペースを変え、気分転換するためには、思考よりも視覚に重点がおかれるグラフ誌であるとかこれから行く目的地に関連した小説などがよいかもしれないと思った。

< ページ移動: 1 2 3 >

5056/5074

コメント投稿
次の記事へ >
< 前の記事へ
一覧へ戻る

Powered by
MT4i v2.21