大今良時「不滅のあなたへ」4巻。とてもよかった。グーグーとリーンとの物語は悲しい話で終わった、というかこの作品の性質上、おそらく高い確率で一つのエピソードは悲しい話で終わるのだけど、その人に変化できることを持ってその人が死んだことを知る、というのは確かにとても悲しい。そしてこのエピソードがはじまった時に比べてはるかにフシが人間らしくなってしまったところが、特にその悲しさを大きくしているのだろう。
特に悲しかったのは、マーチの姿の時にやられてしまうことによってマーチの記憶を無くしてしまう、という点。そしてそのことを知った時に、フシは大切な人たちの記憶を無くさないために強くなる、と決意する。無限の存在だったフシが徐々に人間になって行くことによって変化して行くのは、良いことなのかよくないことなのか、今の時点では分からないが、諸星大二郎「無面目」の純粋な叡智の神・「混沌」が人になることによってついに死んでしまう話に通じるものを感じている。ただ大今作品は諸星作品とはまた違うものになるだろうし、この先の展開も楽しみにしたい。
諸星大二郎
潮出版社/usio publishing
2015-07-31
少年ジャンプ。「ワンピース」は仲間を先に脱出させ、自分は鏡の世界でカタクリと一騎討ち、という選択をするルフィの話。話をうまく進めるとともに見せ場を作った、尾田さんお得意の展開。
「僕のヒーローアカデミア」は、やくざ者のオーバーホールを追い詰めていくヒーローたちだが、どんどん手負いが増えていく展開。一方その戦いから離脱したヴィラン連合組は何か企んでいる。追い詰められたオーバーホールは最後のあがきで異形の姿に。こちらも展開が読めない。
「鬼滅の刃」は上弦の鬼との戦い続く。鬼の食糧庫への侵入に成功した猪の助が帯に封じ込められてぐっすり眠り込んでる善逸を発見する、というのが深刻なのに間が抜けてて可笑しかった。こういうところは上手いなと思う。
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