<画像> | 死の壁 (新潮新書)養老 孟司新潮社このアイテムの詳細を見る |
昨日帰郷。また少し早めに、10時の特急に乗ったのだが、その前にオアゾの中を通るともう丸善が開いていて、(9時開店らしい)3階に上って養老猛の新書を二冊買った。『バカの壁』の続編の『死の壁』(新潮新書、2004)と『超バカの壁』(新潮新書、2006)。『死の壁』の60/190ページまで読んだが、『バカの壁』の続編というか、もっとわかりやすいように、現代人が直面している問題を「死」ということを通して喋っていて、『バカの壁』に比べると格段に読みやすいが、そのぶん単純というか中身も薄い感じがする。そうだよなあとは思うが、それで自分自身を深く振り返られなければならない、というようなことがあまりない、今のところは。なんというか、前書は新書ではあるが結構渾身の内容だったと思うのだけど、この本は若い子にもわかる、という感じになってると思う。私にとっては前書を読んでいるので前書の内容を敷衍している部分などはすいすい読み飛ばせるという感じがあり、それでそう感じるのかもしれない。まあ骨が折れはするが、このシリーズを読むなら最初から読んだ方がいいように思う。
<画像> | 超バカの壁 (新潮新書 (149))養老 孟司新潮社このアイテムの詳細を見る |
なんというか、「泣き半荘」という感じだ。つまり、一晩徹マンして、じゃあ帰ろうぜとなったときに、一番負けているやつにあと半荘だけ、と泣きつかれてしょうがねえなあともう半荘やるというあれだ。「よくわかんないんですけど。何をどうしたらいいんですか?」「じゃあしょうがねえなあ。もう一冊書くから読んでくれ。」みたいな感じ。誠実に付き合ってはいるが、本人の本を書く面白さとしてはだいぶ減殺しているだろうなと思う。まあわかりやすくはあるんだが。まあでもだいぶ売れたみたいだし泣き半荘でも一人勝ちということかもしれない。
<画像> | ローマ人の物語〈35〉最後の努力〈上〉 (新潮文庫)塩野 七生新潮社このアイテムの詳細を見る |
それも読みつつ、塩野七生『ローマ人の物語』35〜37巻(新潮文庫、2009)を読む。現在37巻に入った。ディオクレティアヌスが主人公の間はどうもあまり面白くなくて、読んでいても古代史の学習の復習というか、まあ知らない部分もあるのだが、おさらいをしている感じだった。またもともと史料が少ないこともあるのだろう、推測が多かったり、全盛期ローマとの比較していても、全盛期の部分をふたたび詳しく述べて、この時期のことは大体推測して言うだけに留まる、という感じになってしまうところが多かった。