2953.熱い人/梅田望夫・飯吉透『ウェブで学ぶ』/荻野進介『サバイバル副業術』(09/15 16:45)


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今朝の信州は18度くらいまで下がり、普通の布団をかけていても涼しいくらいに感じた。一気に秋がやってきた。雲の感じも秋らしい。コスモスが元気が出てきて、こぼれた種から青紫の朝顔が咲いている。信州は夏から秋へ、そして冬へと駆け降りて行くような気候なので、寝床の中で、そろそろ寒さの対策もしなければなあ、とぼおっと考えていたりした。しかし正気に戻ると、さすがにまだそれは早い。朝夕は寒いくらい涼しくても、しばらくは晴れたらまだ暑い。それでも空気もさらっとしてきて、秋は確実に進んでいる。

昨日は10時半に東京の家を出て丸の内丸善に立ち寄って本を物色し、梅田望夫・飯吉透『ウェブで学ぶ』(ちくま新書、2010)を買った。ウェブと学びというテーマが面白かったのだが、少し読んだだけなのだけど梅田自身のグローバルウェブに対する考え方が実はかなり変化しているということが読んでいるうちに分かってきて、俄然興味が高まった。それについてはまた後ほど。

「大地を守る会」で昼食を買い、新宿12時発のスーパーあずさ。昨日は睡眠時間が短かったせいか車内ではほぼ爆睡。起きていた時間は『ウェブで学ぶ』『サバイバル副業術』『エリック・サティ』をかわりばんこに読んでいた。

「熱さ」について考える。この現代において、「熱い」ということはけっこう大事なことだ。冷え切った人が多いこの世の中で。人を動かすのはその「熱さ」だ。人は「熱源」を求めて集まって来る。「熱源」になりうる人は貴重だ。みな自分だけよければよかったり、自分のことさえうまくハンドルできなかったり。ワープアや派遣切り、燃え尽き症候群。人が生きている以上「熱」を持っていないはずはないのだが、その「熱」をうまく出せなくなっている。その中で、周りに熱を発散する存在は貴重だ。

その「熱源」だと感じる人がいる。その熱を求めて人は集まる。そして、その熱が人に移れば、その人もまた燃えて熱を発し、第二の熱源となる。そうしてその熱源が大きくなって行ったときに、人は、あるいは人々は何かをなしうるのだろう。俺は、俺たちは。私は、私たちは、何かをなしうるのだ、と思う。

組織というのも、会社や国家というのも、もともとはそういう熱源を中心として生まれ、そしてそれを多くの人たちで共有し、燃やし続けるために存在しているのだろう。しかし組織が大きくなり古くなっていけば、不完全燃焼を起こしたり火が消えて冷えてしまったりもする。大企業病とか官僚体質というのはそういう状態なんだろう。まわりが冷えてしまったところにいると人はやはり冷えてくる。冷めたお風呂からなかなか出られない状態。思い切って飛び出すか、冷たい水の中で耐え続けるか。でも再び温まり始めたら燃え始めた時に組織は強みを持っている。新たに組織を作るエネルギーが必要ないからだ。人はそういうことを期待して組織にしがみつくのかもしれない。っていうか、自分が学校教育の組織をなかなかやめられなかったのはそういうところはあった。

日本は、そういう冷めたスーパー銭湯みたいな大組織がどよどよとひしめいていて、風呂から出るに出られない冷めたハートの人たちが再生産されている感じがする。そのあたり、からっと熱かったり悲惨に寒かったりする発展途上国とは違う、そういう巨大な冷水塊がそこらじゅうに存在する感じがいわゆる先進国病なんだろう。

とにかくそれを突破するのは、熱い人たちが人々のハートに火をつけて行くことで日本を再び活性化して行くことしかないだろう。湿った薪に火をつけるのは大変だけど、一人ずつでもハートが熱く、そしてあったかくなっていけばいいなと思う。

2時過ぎに地元着。一度家に戻って3時半職場。10時まで仕事。色々用件が出てくる。それぞれに片づけて行く。


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