ただ、日本が「アメリカの取り巻き」でいて中国とことさら敵対するということは中国に対するリスクがあるということでももちろんあるが、アメリカが急に中国と手を握るという事態になった時に孤立する可能性があるという指摘もまあその通りだとは思う。これはニクソンやキッシンジャーの外交を思い出せばすぐわかることで、親米親台だった佐藤栄作内閣は状況の変化についていけず、田中角栄が北京に飛んで日中共同声明を出すことで両大国間の間に埋没しないで済んだという前例は既にある。
だから安倍氏の「自由で開かれたインド太平洋」という構想は状況が変化しても日本が孤立しないためには重要な枠組みの構築であるわけだけど、北岡氏のいう日本ーインドネシアーオーストラリアーインドというアメリカを抜きにした西太平洋連合の構想というのはうーん、そんなに上手くいくのかなという気はしないではない。
ただ、中身がどうあれまずはそういう国々との関係を深めることはプラスではあると思うので、それが軍事的なレベルでの協力までいけるかどうかはともかく、それらの国にとって「中国よりは日本の方が行動をともにできる国である」、という関係を持っていくことは重要になってくると思う。
多岐にわたる議論でなかなか短時間でそれぞれの問題を深めるのは難しいのだけど、読んでいろいろ思うところはあった。
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7時50分の時点でまだマイナス10度以下。ただ予想としては最高気温は2度なので、とりあえず昨日よりは6度ほどは高くなるかなと思う。まあ、寒い。